サステナビリティ

循環型社会の形成

雪印メグミルクグループでは、限りある資源を有効利用していくために、廃棄物の排出量を2030年度までに2013年度比30%削減やリサイクル率をKPI(重要管理指標)として定めています。当社の廃棄物量として最も多い、排水処理から発生する脱水汚泥を削減するため、汚泥転換率の低い排水処理設備を導入しています。また、プラスチックの高度リサイクル(マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル)の推進や、フードバンクと連携した食品ロス削減の取組みなど、サーキュラーエコノミーの実現に寄与できる取組みを多角的に進めていきます。

廃棄物排出量に関する目標

重要課題(マテリアリティ)KPI 基準年 2021年度実績 達成目標
廃棄物排出量を削減する。(※1) 2013年度 23%削減 2030年度
30%削減
廃棄物リサイクル率98%以上を維持する。(※1) - 95.2% 2030年度
98%以上を維持
食品廃棄物リサイクル率を95%以上にする。(※2) - 86.2% 2021年度
95%以上
環境に配慮した商品開発を推進する。(既存商品・新規商品の賞味期限の延長や、賞味期限の年月表示を積極的に推進)(※3) -

家庭用商品12品、業務用商品8品の賞味期間を延長した。

家庭用商品のストローをバイオマスプラ5%使用に切替を開始

毎年実施

[対象範囲]
※1 雪印メグミルク(株)、いばらく乳業(株)、甲南油脂(株)、みちのくミルク(株)、八ヶ岳乳業(株)、雪印種苗(株)、雪印ビーンスターク(株)
※2 雪印メグミルク(株)、いばらく乳業(株)、甲南油脂(株)、みちのくミルク(株)、八ヶ岳乳業(株)、雪印ビーンスターク(株)
※3 雪印メグミルク(株)

廃棄物・食品廃棄物の排出量とリサイクル率の推移

<廃棄物排出量と廃棄物リサイクル率>

※雪印メグミルク(株)単体
※2019年度までは本社と営業所除く

<食品廃棄物排出量とリサイクル率>

※雪印メグミルク(株)単体
※2019年度までは本社と営業所除く

廃棄物(汚泥)発生量の削減

雪印メグミルク(株)では、工場で一番多く発生する廃棄物が排水処理から排出される汚泥です。磯分内工場では排水処理設備を更新し、油分の分解に優れたトルラ酵母を用いた標準活性汚泥法を採用し、前処理でより多くの有機物を分解することで余剰汚泥の発生を抑え、汚泥の減容化を図っています。2020年度の汚泥発生量は2019年度と比べ約70%削減することができました。また、野田工場でも、標準活性汚泥を長時間の高DO(溶存酸素量)状態にすることで汚泥の自己消化により減容させる汚泥減容化設備を導入しました。これにより約30%の汚泥削減が期待できます。


排水処理設備(磯分内工場)

個包装チーズの食品リサイクル

雪印メグミルク(株)では、工場での製造時における食品廃棄物の発生抑制に努めていますが、発生した場合は可能な限り食品リサイクルとして再利用するよう取り組んでいます。2019年より、阿見工場では、アルミで個包装されたチーズから中身を分離する技術を養豚会社と共同で開発し、成型不良などで出荷できず焼却処理せざるを得なかった食品廃棄物を豚の飼料として再利用することに成功しました。その結果、阿見工場の食品リサイクル率は大きく向上し、99%となりました(2022年3月現在)。

※食品リサイクル:食品廃棄物を飼料や肥料等、資源として有効利用すること

処理機にアルミ包装のチーズを入れ、上から圧力をかけ、チーズだけを絞り出します。

食品ロス削減

雪印メグミルクグループでは、食べられるのに捨てられる商品(食品ロス)を減らすため、様々なことに取り組んでいます。商品供給に関して、生産・営業・物流部門が日々連携して、販売計画や各種データを加味した需給計画とその見直しにより、サプライチェーン上での食品ロス削減に努めてきました。また、品質への影響が無いことが確認できた商品の賞味期間延長を順次実現しています。

賞味期間延長した商品の一例

ホエイ提供による水資源有効活用

雪印オーストラリア(有)では、チーズ製造の副産物であるホエイを乳牛の飲用水として酪農家に提供しています。オーストラリアは放牧による酪農が基本ですが、近年は降水量が少なく、雨水や地下水の確保が不十分な場合は、牛の飲用水として水道水を利用することがあり、コストアップとなっています。ホエイの提供は、酪農家の水資源費用を削減すると共に、ホエイの廃棄削減、貴重な水資源の有効活用と、循環型社会の形成に役立っています。

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