サステナビリティ

持続可能な資源の利用

雪印メグミルクグループで使用する原材料の調達先は世界各地に及びます。
限りある資源を有効利用するため、環境に配慮した紙や認証パーム油の使用拡大に努めるとともに、容器包装における石油由来のプラスチック使用量(売上原単位)を2030年度までに2018年度比で25%削減するKPI(重要管理指標)を定めました。
また、2021年度から脱プラ分科会を立上げ、容器の紙化やバイオマスプラスチックを配合した容器の導入など、具体的な施策を検討しています。
今後も「雪印メグミルクグループ 調達方針」に基づき、人権や環境に配慮した原材料を積極的に採用し、公正な取引による調達活動を行い、持続可能な社会作りに貢献します。

資源の利用に関する目標

重要課題(マテリアリティ)KPI 基準年 2022年度実績 達成目標
使用する紙を100%環境に配慮した原材料にする。※1 - 97.7%使用 2022年度
100%使用
認証パーム油100%調達を目指す。※2
*対象は精製パーム油
- 14.5%調達 2026年度
100%調達
環境に配慮した包装容器を開発・使用し、石油由来のプラスチックの使用量(売上原単位)を削減する。※1
*削減には、石油由来プラスチックから、リサイクルプラスチックやマスバランス方式のバイオマスプラスチックへの置換も含む。
2018年度 5.3%削減 2030年度
4.35t/億 25%削減
紙・バイオマスプラスチックの容器を優先して使用する。※3 -

学校給食用牛乳へのストローレス容器の導入、果汁飲料用ストローのバイオマスストローへの切り替えを進めた。

雪印メグミルクの複数の部署が、プラスチック廃棄量削減に向けて、職場におけるペットボトル使用量の削減や、マイボトル、マイカップの使用促進を取り組んだ。

毎年実施
ペットボトルの使用量削減のために、社内のマイカップ・マイボトルを普及推進する。※3

[対象範囲]
※1 雪印メグミルク(株)、いばらく乳業(株)、八ヶ岳乳業(株)、雪印ビーンスターク(株)
※2 雪印メグミルク(株)、甲南油脂(株)、雪印種苗(株)、雪印ビーンスターク(株)
※3 雪印メグミルク(株)

サステナビリティ調達に関する取引先調査の実施

社会の持続可能性を高めるサステナビリティ調達の促進に向けてサプライヤーの皆様とともに取組みを進めるため、2022年8月に第2回のサステナビリティ調達に関する調査を実施しました。調査には、前回と同じグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンが作成した「CSR調達 セルフ・アセスメント質問表(SAQ)」を使用しました。調査を行った全てのサプライヤー(235社)から回答をいただき、環境・人権など9カテゴリについて調査を行い集計した結果、全ての項目で前回よりも平均得点が向上している事が確認されました。調査後は、前回結果との比較とともに各社にフィードバックしました。

全社平均得点率の前回比較

全社平均得点率の前回比較

森林認証紙の使用

使用する紙については可能な限り、持続可能性に配慮した森林認証紙への切替えを順次進めています。適切に管理された森林および、そこから生まれた林産物に対する国際的な認証制度であるPEFCなどの森林認証紙を、「おいしい雪印メグミルク牛乳」などの商品容器に採用しています。商品に関わる紙容器や外装ダンボールだけでなく、印刷用紙・印刷物・店頭販促資材についても同様に取り組んでいます。

森林認証を使用した商品 PEFC認証マーク

RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)への加盟

パーム油はアブラヤシの果実から得られる油脂で、近年世界で需要が急速に伸びています。そのため、農園開発がマレーシア、インドネシアを中心に大規模に行われ、多くの熱帯雨林が違法に伐採され、焼き払われたり、農園の労働者問題、特に児童労働などの温床になっていると指摘されています。
このような問題に取り組むため、2004年に認証機関RSPOが設立されました。雪印メグミルク(株)も、健全なパーム油産業の発展を目指す趣旨に賛同し、2018年7月、RSPOに加盟し、認証油の使用を一部商品から開始しています。

※「Roundtable on Sustainable Palm Oil」の頭文字をとってRSPOと呼ばれる非営利組織。環境や人権に配慮した、持続可能なパーム油の生産と利用を促進するために設立された。パーム油産業に関連する7つのセクターの関係者(パーム油生産業、搾油・貿易業、消費者製品製造業、小売業、銀行・投資会社、環境NGO、社会・開発系NGO)の協力のもとで運営されている。

プラスチック使用量の削減

雪印メグミルク(株)では、環境負荷低減を目指し、商品の容器包装に使用されているプラスチックの削減に取り組んでいます。ストローの石油由来のプラスチックを削減するため、学校給食用牛乳でストローレス容器の導入、バイオマスプラスチック配合ストローの提供を2023年4月から開始しました。この取組みにより最大で年間約5,400万本(約18t)の石油由来のプラスチック削減が見込めます。また、ストローの石油由来プラスチック削減として2022年3月から果汁飲料に貼付するストローをバイオマスプラスチック配合ストローに切り替えました。
また、容器包装に使用されているプラスチック製キャップを薄肉軽量化しました。ストローへの取組みも含め、今後、43t/年の削減が見込まれます。



プラスチック使用量の削減

廃プラ削減目標の設定

雪印メグミルク(株)はプラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量が250t/年を超えるため、「多量排出事業者」に該当します。この対応として2023年度の全社環境目標より、新たにプラスチック排出の抑制および再資源化などに関する目標を定めました。今後、進捗状況の外部公表を実施していきます。

<新たに追加した内容>
全社環境目標
・ 2030年度までに廃プラスチック排出量(産業廃棄物)を15%削減(2018年度比)
・2030年度までに廃プラスチックリサイクル率を98%以上

ペットボトルの作業服へのリサイクル

雪印メグミルク(株)の全16工場といばらく乳業(株)で使われる作業服の生地に1着当たり約18~29本の使用済みペットボトルを使用しています。年間では約57,000本のペットボトルが使用されています。生地を作るうえで、新しい資源の利用が削減されるとともに、使用済み資源の有効利用につながるなど、環境負荷の低減に貢献しています。

シュリンク包装形態変更による省エネとプラスチック削減

雪印メグミルク(株)では、豊橋工場において熱収縮を必要としない新しい包装機「タイトラッパー」を採用し、従来比で37.5%のプラスチック使用量削減を実現しました。従来のシュリンク包装機ではダンボールケース全体をシュリンクフィルムで覆って熱収縮させるため、ダンボールケースに対して大きなフィルムを巻く必要があります。しかし、同包装機では、フィルムを収縮させる必要がないため、ダンボールケースに対して必要最低限のフィルム量でシュリンク包装することが可能となりました。また、フィルムを収縮させるのに必要であった熱も不要となり、作業環境の改善や省エネも期待できます。

タイトラッパー包装機

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