トップメッセージ

わが国経済は、雇用・所得環境が改善する状況下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続いております。先行きについては、世界的な金融引締め等が続く中、物価上昇、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
食品業界においては、外食需要がインバウンド需要の増加等も受けて、回復傾向にあります。一方で、世界的な原材料価格やエネルギー価格等のコスト上昇が、食品をはじめ様々な商品価格の高止まりの原因となり、消費者の購買行動に影響を与えております。

このような環境下、当社グループは「新たな成長のタネづくり」、「基盤活用による物量の拡大」、「国内酪農生産基盤の強化・支援」に向けた取組みを事業戦略の3つの柱とする、「雪印メグミルクグループ中期経営計画2025」(以下、グループ中計2025)をスタートいたしました。
その初年度となる2023年度は、すべてのバリューチェーンにおける生産性の向上とコスト構造の見直し、および適切な価格形成による「コストアップへの対応」、環境変化に対応した「トップラインの維持・拡大」、ならびにアジアを中心とした海外やECビジネス等の「新たな成長のタネづくりとその取組みのスタート」を重要取組事項と位置付け積極的な取組みを進めてまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の連結経営成績につきましては、売上高は305,669百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は11,242百万円(前年同期比53.0%増)、経常利益は12,240百万円(前年同期比77.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7,698百万円(前年同期比234.5%増)となりました。

グループ中計2025は、企業グループとして、強靭な事業構造と、成長に不可欠な基盤づくりを進める、次の100年に向けた準備期間と位置付けています。人々の消費行動や、各種原材料、エネルギー価格の水準など、当社グループをめぐる事業環境は、この数年間に大きく変わりました。グループ中計2025では、現在の経営環境に柔軟に適応し、2020年度並みの営業利益200億円を生み出し、そしてその先の成長へと繋げていきます。

併せて、当社グループは、グループ中計2025において、存在意義・志を、『社会課題解決を目指す「健土健民」という創業の精神で、乳で培われた私たちの幅広い知見や機能(ミルクバリューチェーン)によって、食の持続性を実現する』ことと定めました。私たちは、本業を通じて「社会的価値」と「経済的価値」を同時に実現し、企業価値の向上と、将来世代にも継承することができる持続可能な社会の実現を目指してまいります。
今後とも、これまでと変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長
佐藤雅俊
2023年11月10日