中期経営計画

「生産性改革の推進」「事業構造改革の断行」「生産体制進化の本格始動」の3つの取組みを中心に成長戦略を推進

「グループ中期経営計画2022」は、変革(Transformation)を加速し、収益基盤を確立し、生産体制進化(Renewal)を始動していくステージです。取組みの柱は、「生産性改革の推進」「事業構造改革の断行」「生産体制進化の本格始動」の3つです。これらは、すべての事業に共通した取組みであり、グループ全体で進めていきます。中期経営計画の最終年度である2022年度の目標とする経営指標は、売上高6,400億円(「収益認識に関する会計基準」適用前の目標値)、営業利益220億円としました。

グループ中期経営計画2022(2020年度~2022年度)

基盤となる機能戦略

  1. 事業戦略に基づくTransformation(変革)とRenewal「生産体制の進化」の実現
  2. 「ものづくり」の強化と新たな価値創造
  3. グループ経営の推進によるグループ総合力の強化
  4. グループの持続的発展に向けた取組み

事業分野別の戦略

乳製品事業分野 1.家庭用バターの生産・販売拡大
2.チーズ事業の戦略的拡大
市乳事業分野 1.ヨーグルト・デザート事業の戦略的拡大
2.牛乳類事業の構造改革
※2026年度末までに牛乳類事業の営業利益黒字化を達成します。
ニュートリション事業分野 1.粉乳事業(国内・海外)の競争力強化
2.機能性食品事業の利益創出
飼料・種苗事業分野 1.飼料事業の効率化・高品質化
2.種苗事業の戦略的拡大

中期目標経営指標

2021年度実績 2022年度目標値
連結売上高 5,584億円 5,750億円
連結EBITDA 350億円 410億円
連結営業利益 180億円 220億円

※2022年8月10日に期初予想を修正しています。

財務指標の目途

2021年度実績 2022年度水準(目処)
連結ROE 6.0% 8%以上
連結自己資本比率 51.5% 50%以上
連結配当性向 33.6% 20%〜30%
連結有利子負債残高 722億円 約780億円

※3年間の連結投資総額は860億円を目処とします。

次期の経営環境及び優先的に対処すべき課題

今後のわが国経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、緩やかな景気の回復基調が続くことが期待されるものの、感染症の収束の時期を見通すことは非常に難しく、不透明な状況が続くことが見込まれます。
食品業界においては、内食需要は安定して推移することが見込まれるものの、外食需要の回復見込みは不透明であり、全体的には引き続き厳しい状況が続くことが予想されます。
当社においては、原材料価格、労務費、物流費等の様々なコスト増加や新型コロナウイルス感染症の影響により外食産業向けの需要低迷が長期化するリスクがあります。
一方では、“新しい生活様式”により自宅で過ごす時間が増える中、多様で価値ある商品の提供や食シーンの提案などにより、新たな需要の増加も見込まれます。
このような状況において、当社は「グループ中期経営計画 2022」に基づき、「生産性改革の推進」、「事業構造改革の断行」、および「Transformation(変革)の加速」を実現するための「生産体制進化の本格始動」の3つを戦略の柱と位置づけ、最終年度の2022年度に「4つの事業分野における収益基盤の確立」を実現するべく取り組んでまいります。
当社は「グループ中期経営計画 2022」に基づき、以下の重要な施策に対し積極的な取り組みを進めてまいります。

生産性改革の推進

ア.事業の戦略的拡大と「ものづくり」の強化
  • チーズの戦略的拡大、および家庭用バターの供給力強化
  • 機能性ヨーグルトを軸とした発酵乳の戦略的拡大
  • 機能性食品の拡大と展開加速、国内粉乳の競争力強化
  • 飼料・種苗事業の戦略的拡大
  • 新たな価値を提供する「ものづくり」の強化
イ.グループ全体における生産性改革の取組み強化

事業構造改革の断行

  • 乳資源需給変動への対応強化と効率的な調達
  • 「牛乳類」の収益改善に向けた市乳事業構造改革の推進
  • 業務製品事業のプロダクトミックスの改善
  • 海外育粉事業の構造改革および戦略的拡大

生産体制進化の本格始動

  • 乳製品、市乳工場の生産体制整備
  • グループ会社の生産体制整備

グループ経営の展開強化とグループの持続的成長に向けた取組み

ア.グループガバナンス体制およびグループコーポレート機能の強化
イ.グループ・バリューチェーンの強化および協業によるシナジー発揮
ウ.CSR重要課題(マテリアリティ)のグループKPI達成とSDGsへの貢献

事業分野ごとの主な取り組み

乳製品事業分野

  • 家庭用バターの供給体制強化
  • さけるチーズの更なる市場拡大や供給体制強化、海外展開の加速によるチーズ事業の戦略的拡大
  • 新しい食べ方の提案などのプロモーション活動を通じた店頭展開の強化、および市場の活性化
  • 付加価値商品の開発に向けたマーケティングおよび研究開発力の強化

市乳事業分野

  • 骨密度を高める機能性表示食品「MBPドリンク」の発売等による白物飲料の販売拡大
  • 機能性ヨーグルトを中心とした発酵乳の戦略的拡大
  • 付加価値を生む容器戦略商品の販売拡大
  • デザートの販売拡大

ニュートリション事業分野

  • 毎日骨ケアを中心としたECビジネスの継続的な販売拡大
  • グループシナジー創出と効率性の追求
  • 新たな成長機会の創出

飼料・種苗事業分野

  • 飼料の高品質化、効率的な供給体制の構築
  • 牧草・野菜種子の販売拡大