TCFDへの取組み

1. 2050年カーボンニュートラル宣言

雪印メグミルク(株)では、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル宣言を2023年5月に行い、2030年度までにCO2排出量を2013年度比50%削減する目標をKPIとして、グループ一体で脱炭素の取組みを推進しています。

2. TCFD提言への取組み

気候変動問題はグローバル社会の最重要課題の一つであり、食の持続性の実現を目指す雪印メグミルクグループの事業に大きな影響を及ぼすため、課題解決に向けて積極的に取り組む必要があります。雪印メグミルク(株)では2021年10月にTCFDへの賛同を表明し、2022年9月より「雪印メグミルクレポート(統合報告書)」にてTCFDに基づく非財務情報の開示を始め、年に一度、内容の見直しを行っています。

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ガバナンス

雪印メグミルクグループ全体のサステナビリティの取組みを経営レベルで推進していくため、雪印メグミルク(株)社長が委員長を務めるグループサステナビリティ委員会を設置し、重要課題(マテリアリティ)のKPI進捗確認や達成に向けた協議を行い、内容を取締役会に報告しています。さらに、グループサステナビリティ委員会の下にサステナビリティ担当役員が部会長を務め、委員として社長が参加するサステナビリティ推進部会を設置しています。この部会では担当役員が分科会長を務める「脱炭素分科会」、「脱プラ分科会」、「人権分科会」、「TNFD分科会」からの報告を受け、具体的な取組みを協議しています。
雪印メグミルク(株)の各部署とグループ会社にはサステナビリティリーダーが配置され、サステナビリティグループ活動を行うなど、従業員のサステナビリティの考え方の理解・浸透や、現場での具体的な取組みを推進しています。

方針・宣言

サステナビリティ経営の実効性を確保するための推進体制

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戦略

移行リスクと物理的リスクから、2つのシナリオ(1.5℃上昇シナリオ、4℃上昇シナリオ)でリスクと機会に分類し、脱炭素ロードマップに基づき取組みを推進しました。将来的には現在取り組んでいるTNFDとの統合を目指します。また、2030年と2050年を時間軸として、事業インパクト評価を実施しました。

気候変動リスク・機会と雪印メグミルク(株)における対応

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「炭素価格」
  移行リスク 機会
  • 気候変動への対応遅れにより、炭素税の負担など、事業全体の競争力が低下
  • カーボンニュートラルを実現する努力を怠ることにより、ブランドイメージが毀損(信頼性の低下)
  • 炭素税の負担を低減するため、ICP活用により積極的な設備投資(省エネ、太陽光発電設備等)を行う
  • 積極的に次世代エネルギーを活用することにより新しいサプライチェーン構築とブランドイメージの向上
2025年度の主な内容
  • ボイラ設備の燃料転換施策完了
    (京都工場;2026年3月~稼働)
  • 北海道地区7工場で再エネ電力活用開始決定
    (2026年4月~使用電力の50%を再エネ電力にする)
  • J-クレジット長期契約による炭素税負担低減策
    (道有林:2,000トン×3年=6,000トン、酪農由来:1,000トン×1年+1,500トン×7年=11,500トン)
  • 太陽光発電設備導入(大樹工場、磯分内工場、豊橋工場)
  • 再生可能電力活用(川越工場バーチャルPPA開始)
  • ヒートポンプ導入によるスコープ1削減(2026年度~)
  • 水素エネルギー利活用(幌延工場:2025年10月~)
  • 省エネ機器導入時にICP活用(2024年4月~)
  • サステナビリティ・リンク・ローン及びグリーンボンドによる資金調達(継続)
「消費者意識の変化」
  移行リスク 機会
  • 環境、人権に配慮した資材、包材の採用による調達コストの増加
  • サーキュラーエコノミーを実現する努力を怠ることにより、ブランドイメージが毀損(信頼性低下)
  • 環境、消費者トレンド(消費者意識の変化)に配慮した製品開発による新市場の形成
2025年度の主な内容
  • 認証パーム油100%調達(雪印メグミルク㈱)
  • 容器包装における石油由来プラスチックの削減

①バイオマスプラスチックを配合した容器の採用

②発酵乳個食カップの紙化

  • 重点機能性商品の売上拡大(2030年度;870億円以上)
  • ライオン株式会社とのプラスチックの資源循環を目指す共同プロジェクト開始
  • 神戸市乳酸菌容器回収プロジェクトへの参画
「平均気温の上昇」
  物理的リスク 機会
  • 水資源の枯渇による酪農生産の停滞、および生産ができない事による売上減少と企業価値の毀損
  • 森林保全による水源涵養の拡大(生物多様性にも貢献)
  • 緑肥作物種子による作付面積の拡大
2025年度の主な内容
    • 生産拠点の用水使用量削減

①冷却水活性装置導入(野田工場)

②配管内残薬液エア押し回収(大樹工場))

  • J-クレジット(森林由来)の購入場所拡大(豊橋工場)
  • TNFD開示での水資源保全拠点の公表、優先拠点での流域調査等の実施
  • 緑肥作物種子による作付面積を2019年度比で20%拡大する(目標:2030年度)
「異常気象の頻発化と深刻化」
  物理的リスク 機会
  • 自然災害による製造物流設備への影響
  • フードテックなど代替食品市場の拡大による持続可能な食の提供
2025年度の主な内容
  • 生産拠点の水リスクを評価し、事業継続のリスクの評価を行う(毎年実施)
  • プラントベースフードなど代替食品の売上高拡大(2030年度;90億円以上)
「酪農基盤」
  移行リスク 機会
  • 酪農生産の環境負荷に対する厳しい視線
  • 環境負荷低減に向けた持続可能な酪農への支援
  • 輸入飼料に依存しない酪農経営の実現
2025年度の主な内容
    • TNFD提言に基づく情報開示、酪農取組み

①本格開示2025年7月

②酪農家向け環境勉強会の開催

    • 持続可能な酪農への支援

①大樹工場酪農由来のバイオメタンガス活用(継続)

②酪農由来J-クレジット活用

    • 輸入飼料に依存しない酪農経営の実現

①酪農総合研究所シンポジウム開催(酪農生産基盤強化)

②牧草・飼料作物種子による作付面積を2019年度比で3%拡大する(目標:2030年度)

脱炭素ロードマップ(2030年度までの移行計画:参考)

ロードマップ(雪メグ単体)
単位:万t-CO2/年
CO2排出量(実績及び予測:雪メグ単体)
2025年4月現在
  • 本ロードマップは雪印メグミルク㈱単体のものであり、グループ会社を含むグループ全体のCO2排出量の数値とは異なります。
  • 2025年4月時点の脱炭素ロードマップであり、a~fの施策の進捗状況に応じ、毎年見直しを行います。そのため、2025年度以降の数値は参考値となります。
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リスク管理

気候変動リスクはサステナビリティ推進部会で報告・協議され、グループサステナビリティ委員会を通じ、進捗状況をグループ全体で共有しています。また、雪印メグミルク(株)内で定期開催しているリスク連絡会ではグループ全体のリスクとトラブルの管理を行っています。

リスクマネジメント

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指標と目標

抽出されたリスクに対し、KPIを設定し、取り組みました。

2025年度の主なKPIの進捗状況

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項目 KPI 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
炭素価格 CO2排出量削減率
(目標)2030年度:50%削減(2013年度比)
23.5%削減 26.9%削減 26.7%削減 29.1%削減
消費者意識の変化 石油由来のプラスチックの使用量
(目標)2030年度:25%削減(2018年度比)
5.3%削減 12.2%削減 10.5%削減 21.3%削減
使用する紙を環境に配慮した原材料に変更
(目標)2025年度:100%使用
97.7% 99.0% 99.7% 99.9%
認証パーム油
(目標)2026年度:100%調達
14.5% 54.4% 73.5% 73.9%
重点機能性商品の売上高
(目標)2030年度:870億円以上
  641億円 651億円
平均気温の上昇 生産拠点の用水使用量
(目標)2030年度:9%削減(2013年度比)
7.6%削減 10.5%削減 11.3%削減 14.9%削減
緑肥作物種子による作付面積拡大
(目標)2030年度:20%拡大(2019年度比)
3.9%拡大 1.2%拡大 8.6%拡大
異常気象の頻発化と深刻化(豪雨、洪水等) 水リスクを確認し事業継続のリスク評価を実施(毎年) アキダクトに加え、独自評価の実施と排水・洪水対策を実施
プラントベースフードなど代替食品の売上高
(目標)2030年度:90億円以上
0.2億円 3億円 1億円
酪農基盤 牧草・飼料作物種子による作付面積拡大
(目標)2030年度:3%拡大(2019年度比)
3.7%増加 3.7%減少 3.6%減少 0.4%減少
日本酪農青年研究連盟および酪農総合研究所の活動により、持続的酪農経営を行うための経営管理・技術的支援を実施(毎年) 260名超が参加 320名超が参加 330名超が参加 460名超が参加

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