
ミルクの安眠成分
動物界は、弱肉強食の世界です。
いちばん弱いのが生まれたばかりの乳飲み子です。
ライオンの赤ちゃんでさえ、ジャッカルやハイエナに襲われる危険があると言われています。
母親が、食事のために狩にでたり、餌を探しに行き、赤ちゃんが置いてきぼりにされる時がもっとも危険なのです。ちょろちょろと動き回ったり、泣き声をあげたりすると、すぐに敵に見つかってしまいます。
そこで、なんと、ミルクには睡眠を促進する成分が含まれているのです。オピオイド・ペプチドとトリプトファンという成分です。
お母さんからたっぷりとミルクをもらった赤ちゃんは、ぐっすりと眠ります。巣や物陰で静かに眠っている間にお母さんはすばやく用事を済ませることができるのです。
ミルクにはこんな神秘的な力(パワー)もあるのですね。
もちろん、人間の大人にも睡眠成分は効果的です。寝付けない夜にはコップ一杯の牛乳をいかがでしょうか。

牛乳は大根より固い。
大根でゴンと叩かれたら、結構痛い。でも、その大根より牛乳の方が固いとしたら? 新鮮なきゅうりや大根、トマトなどの野菜はたっぷりと水分を含んでいます。その水分量はそれぞれ97%、93%、90%です。一方牛乳の水分量はおよそ88.5%。水分以外の成分は固形分と呼ばれ、たんぱく質や糖質、脂質、ビタミン、ミネラルです。固形分の率は牛乳の方が大根より多く、その意味で牛乳は液状であるにもかかわらず、大根より「固い」と言えます。

牛乳が白いのは光の乱反射。
牛乳といえばきれいな白。その白さのもとは小さな小さな粒にあります。牛乳の中には、水に溶けないタンパク質のカゼインや、乳脂肪の粒子が無数に漂っています。それらが外からの光を反射し、反射した光が散乱するために、私たちの目には白くみえるのです。緑の草を食べて、赤い血で白い牛乳を作る。その乳からできるバターやチーズは黄色です。なんだか不思議ですね。

赤ちゃんに牛乳はダメ!
哺乳類の赤ちゃんはお母さんの乳で育ちます。これはヒトも同じ。でもヒトと牛の乳では中身が違います。ヒトの乳は牛に比べて糖質が1.5倍多く、タンパク質やミネラルは約1/3しかありません。これは動物によって成長速度に差があるからといわれています。ヒトの乳が牛よりタンパク質やミネラル分が少ないのは、体の成長スピードが牛より遅いから。また、糖質が多いのは脳の発育がとても早いからです。糖質は脳や神経の発育に欠かせない成分で、タンパク質やミネラル(カルシウムやリン)は体の成長を促進する働きがあります。牛乳は子牛のためのものなので、生後12ヶ月以前のヒトの赤ちゃんが飲むには適しません。離乳期ごろからフォローアップミルクなどで、少しずつ慣らしていくようにしましょう。ちなみに、粉ミルクは牛乳から作られますが、母乳に限りなく近い成分に調整されているのでご安心を。