フランシュ・コンテ - フランスのチーズの産地【チーズの産地】:チーズクラブ

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フランシュ・コンテ

アルザス・ロレーヌ地方の南側、フランシュ・コンテと呼ばれる地域で作られるチーズをご紹介します。

自然豊かな伯爵の領地

アルザス地方にあるヴォージュ山脈に沿って南に進むと、深い森と広大な草原に出会います。ここがかつてのブルゴーニュ伯爵の領地(コンテ)、フランシュ・コンテです。ソーヌ川をはじめとする水脈にも恵まれた豊かな土地で、川魚やキノコを使った独特の料理もあります。東側にスイスとの国境ジュラ山脈があるため、ジュラ地方とも呼ばれています。

ジュラ山脈は1500mほどの高くない山並みで、樅などの針葉樹の大森林に覆われています。険しい斜面、深い峡谷の合間に水も湧きますが、石灰岩質の土地は乾燥しやすいため、かつての農業は家畜を飼育する小規模生産が中心でした。その他、林業や、スイスとの交易から精密機械工業も盛んです。

500Lのミルクで一つのチーズ!コンテ

地域の名前に由来するコンテは、フランス人が好んで食するチーズの一つです。
直径50~70cm、高さ8~13cm、重さ30kg~50kgと大きな円盤型で、ハードタイプです。1つのコンテを作るには500Lのミルクが必要なため、13世紀頃から、農民たちはミルクを持ち寄って共同でチーズづくりを行ってきました。
現在は3400の農家が200のチーズ製造所にミルクを提供しており、熟成専門家は約20軒です。1958年にグリュイエール・ド・コンテの名称でAOCを取得しています。

中身はしなやかで目がつまった黄色をしており、木の実の香りや深みを感じさせてくれます。季節によって風味・香りに違いがあるのが特長です。そのまま食べても、お料理に使っても、またワインにもよく合います。

山小屋生まれの素朴なチーズ ブルー・ド・ジェックス

ブルー・ド・ジェックスは、高地(ジュラ)のブルーとも呼ばれる、山小屋で作られる優しい味のブルーチーズです。14世紀頃、サン・クロード修道院で作られてきたチーズ作りの技術がジュラの山で働く牧童たちに伝わって、できたチーズと言われています。
1977年にAOCに認定されていますが、生産量は非常に少なく、5軒の製造者で約500トンほどです。

作り方

基本的にはモンベリアード種の牛乳を使い、27℃を維持しながら酵素と青カビ菌を加え2時間待ちます。そして、エンドウ豆の大きさにカード(*3)を切断し、撹拌します。そのカードを布を引いた型に手で入れ、脱水を促すため反転を繰り返します。

塩は4~6日の間にチーズの表面に一摘み加えます。表面から中心に向け針をさし、12℃、80%の湿度の条件で3~4日ごとに反転を繰り返すと、約3週間で青カビが育ちます。

*3ーー牛乳が固まったチーズのもと

クリスマスに欠かせない! モン・ドール

モン・ドールは、樅の木箱に入っている、8月15日~翌年3月31日の期間しか作られない季節限定チーズです。感謝祭やクリスマスなどの家族団らんには欠かせないとか。
満月のように丸く、側面は樅の木の樹皮で守られています。表皮は明るい黄褐色で、中身はクリーミーで白から象牙色をしています。熟成が進むとスプーンですくい、パンやジャガイモにのせて食べます。

スイスとの国境にあるモン・ドール山(黄金山 1463m)の牧草地で、牛とともに生活する中で作られたチーズです。夏はコンテを作り、山を下りながらモン・ドールを作っていたそうです。大きさは400g、1kg、1.8kg、3kgがあります。1981年にAOCに認定され、現在16組合で約500トンのチーズを生産しています。

チーズの中に縞模様! モルビエ

モルビエは、断面の中心に黒い線が入っている、珍しいチーズです。
これはコンテを作ったあと鍋に残ったカードを無駄にしないようにと、鍋の外底に着いているすすを表面にまぶし、虫から守るという生活の知恵から生まれたものです。翌日には、新しいカード(チーズのもと)を重ねて一つのチーズを作るのです。チーズの表面はコンテと同じく塩水で拭きます。約2ヶ月ほどで食べ頃になります。

直径30cm、8cm、8kgの円盤型で、表皮は湿ったベージュ色、中身は淡い黄色か象牙色です。甘みのある風味が楽しめるチーズです。 AOCには2000年に認定され、約700トンのチーズが20数軒の製造所で生産されています。現在の黒い線は、植物性食品添加炭で作られた飾りです。

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