スイス - チーズで世界旅行【チーズの産地】:チーズクラブ

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スイス

現在、チーズは世界の各地で作られていますが、その種類や食べ方は各国さまざま。そこで、各国それぞれでよく食べられているチーズや有名なチーズのエピソードなどのチーズ事情を国別にまとめてみました。
あなたがお好きなチーズはどの国のチーズ?

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世界地図 国旗

スイス チーズ事情

ヨーロッパの中心に位置するスイスにやってきました。
スイスは日本の九州ほどの小さな国です。南はアルプス山脈、北西はジュラ山脈と高い山々に囲まれ、その間に標高700~800mの丘陵地帯が広がっています。山と湖が織りなす独特の自然は多くの旅行者の憧れとなっています。
この自然豊かなスイスでどんなチーズが作られているのでしょうか?

ローマ時代から続くチーズ作り

ローマ時代から続くチーズ作り

山岳酪農で有名なスイス。牧畜の歴史は長く、なんと古代ローマ時代までさかのぼることができます。そのためチーズの生産も古くから行われており、現在では約76万頭の乳牛から約390万トンの牛乳が生産され、約13万トンのチーズが生産されています。近年、生産量が増えていますが、昔ながらの小規模な経営形態は変わらないままです。伝統的なチーズ作りがこの国の風土に適しているからでしょう。

チーズフォンデュはプロセスチーズの生みの親

チーズフォンデュ

スイス料理の中で世界的に有名な料理の一つに、チーズフォンデュがあります。牧場で牛を追い、乳を搾り、チーズを作る毎日。その中で余ったワインを鍋に入れ、チーズをおろし一緒に温める料理が自然と生まれたのでしょう。パンの一片をフォークに差し、溶けたチーズを絡めて食べるその素朴な食事は、スイスの風土が生み出したと言えます。スイスの代表的なチーズとして名高いエメンタールグリエールはこのフォンデュの材料としても有名です。
ところでこのフォンデュ、別の国で意外な発展をとげていました。みなさんの身近にあるプロセスチーズのはじまりは、フォンデュの原理を元に作られたのです。チーズで有名なクラフト社の創設者であるアメリカのクラフトという人が実用化を図り、現在のプロセスチーズになりました。スイスの料理がアメリカで新しいチーズを生み出していたとは驚きですね。

スイス編 ~チーズあれこれ~

チーズの王様!

スイスを代表するチーズといえば、先にもあげたエメンタールです。円盤の形をしていて、直径が約80cm、厚さ25cmで、重量は70kgから100kgにもなります。自動車のタイヤと同じくらい大きいため、「チーズの王様」と呼ばれています。エメン峡谷を中心に15世紀半ばごろから作られており、クルミに似た魅力的な風味と穏やかな口当たり、そして大きなチーズアイ(チーズ孔)が特徴です。よくマンガでネズミと一緒に描かれる孔のあるチーズは、このエメンタールなのです。
もう一つの代表的なチーズがグリエールです。エメンタールよりはやや小振りの円盤形で、同じくハードタイプですが、熟成期間が長いという違いがあります。さらに、クリーム分がやや多く、わずかに酸味が感じられます。12世紀にグリエール村で作られたという記録が残っており、現在は観光客向けの工場もあって中を見学することもできます。

料理にはかかせません!

スイスは山が多く交通の便があまりよくないことから、長期保存ができるハードタイプのチーズが主に作られています。スイスチーズの特徴は料理の材料や調味料としても多く使われることです。
例えばイタリアとの交易に使われていたと言われているスプリンツ。これは、専用のチーズかんなで薄く削り、パスタなどにかけて食べます。1年半から3年も熟成され、ピリッとしたこくのある風味が特徴です。
ラクレットのように料理の名前になっているチーズもあります。ラクレとは削り落とすという意味。チーズの半分を暖炉の前にかざし、チーズの切り口を火であぶって、溶けたところをナイフで削り取って食べたことから名付けられました。表面を食塩水で洗っており、表皮は薄い茶色で、マイルドな味わいです。食べるときは皮付きの茹でたジャガイモにピクルスが添えられます。

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坊さんの頭!?

グリエールに風味がよく似たテット・ド・モアンヌというチーズがあります。果実のように香りが強く、ジロールという専用の削り器で削ると花びらのように美しい形になるのが特徴です。
食卓を華やかなものにするこのチーズは、なぜか「坊さんの頭」と呼ばれています。これは、15世紀ごろにベルン地方にあるベルレー修道院の僧たちが作っていたチーズだからという説と、農民が修道僧の人数分のチーズを作って納めていたからという説があります。