食の歳時記
夏<7月> 桃園の誓い

illust/tamiさん

甘く芳醇な香りをただよわせる桃。
冷たく冷えた果実や果汁は、これからの季節にピッタリです。

桃の原産は中国。
古来、中国では、桃は「仙果」と呼ばれ、邪気を払い不老長寿を与える果物として親しまれています。

今から1800年もの昔、中国では国乱れ、いわゆる三国志の時代でした。後に、蜀を統一する劉備は、若い時に、関羽、張飛と意気投合し、張飛の屋敷の裏庭にある桃園で「我ら生まれた日は違えども、死する時は同じ日、同じ時を願わん」と、義兄弟の契りを結んだといいます。

後に、三顧の礼で、諸葛孔明を迎えて一国の覇者となります。
無骨な3人の若武者が契りを結んだのが、甘い香りのする桃園だったのも不思議な感じがします。

「桃栗三年、柿八年」といわれるように桃の生育は早く、中国では「頭が白くなっても、桃の種はまくべし」という言い伝えがあるそうです。

日本で栽培されている品種は、白鳳、あかつき、白桃などです。
山梨・福島・長野が3大生産県です。

さて、桃は傷みやすい果物です。とくに冷気には弱いので、保存するときは新聞紙などでくるんで野菜室に入れてください。

今夜は、食後のデザートに旬な桃をいただきながら、三国志の故事にならい家族で誓いをたててみてはいかがでしょうか・・・。

(MCC通信 Vol.57)
illust/ももちゃんさん
Close