食の歳時記
冬<2月> おでん

寒い日は熱々の鍋料理が恋しくなりますね。

たまには、「おでん」などいかがですか?

ダシのしみこんだ熱々のダイコンにカラシたっぷり、ハフハフとほおばれば、なんとなく幸せになります。

おでんの原型の「田楽(でんがく)」は、お豆腐に串を刺し、遠火で焼いて味噌をつけて食べたもの。室町時代の記録に残っています。

関東の野田や銚子で、良質の醤油が作られるようになり、醤油のダシ汁で練物、野菜、豆腐などを煮込む、関東風のおでんが出来上がりました。

江戸時代になると、すしやてんぷら、蕎麦などと並ぶ、庶民の大好きな屋台のファーストフードになりました。

その後、関西に広がり「関東炊き(煮)」として根付きます。
関東では一時、忘れられたように廃(すた)れますが、関東大震災(大正12年)の炊き出しで、関西出身の方たちが、おでんでもてなしたことから、関東で再評価され復活しました。

おでんのダシ汁と具は、地方にそれぞれの特徴があるようです。
関東で代表的なのが「ちくわぶ」や「はんぺん」。
関西では鯨の「さえずり」、愛知の味噌煮込みおでんなど。

現在、コンビニでおでんが手軽に食べることができますが、各社、だし汁や具には気を配り、全国を何ブロックかに分けて、その地方の嗜好にあわせているそうです。

ちなみに、熱々を「ふうふう」しながら食べるので、2月22日は「おでんの日」です。

さて、今夜は、くつくつと湯気を上げる、あったかおでんに、熱燗を一本つけてご主人の帰りを待ちましょうか・・・?
(Vol.64)
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