食の歳時記
秋<10月> サバ(鯖)

illust/パロパロさん

実りの秋も深まり、食べ物がとてもおいしく感じられる季節に、なりました。

日ごろから手頃なお値段で手に入る鯖が、産卵を終えて、再び脂を蓄え、おいしくなるのがこの季節です。

秋は秋鯖、冬は寒鯖といわれ、漁獲量も増えてきます。
昔から大衆魚で庶民の貴重な蛋白源でした。
北陸の若狭から、京の都へ鯖を運ぶルートは、「鯖街道」と呼ばれ、沿道には、鯖寿司製造を生業にするお店も、多数存在します。
塩をした鯖は、京に届く頃には、ちょうど良いおいしい味になっていたそうで、海から離れた京の都の庶民にとって待望の食材でした。

また、江戸時代には、七夕の前後に諸大名が、将軍家へ鯖を献上する習慣がありました。後に鯖代としてお金で収めるようになり、
これが「お中元」の習慣になったといわれています。

鯖は、一回の漁獲で大量に捕獲されます。鯖は、鮮度がいのち。
市場におろす時は一刻を争います。

そこで、獲れた鯖をアバウトに数えたため、数が合わなくなってしまいました。ここから「サバを読む」の言葉ができたとか。

鯖の脂肪には、血中のコレステロール値を下げるといわれる、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)が多く含まれています。
EPAは、血液をさらさらにし、DHAは脳を活性化するといわれています。
そのほか、ヒスチジン、リジン、グルタミン酸、イノシン酸などのうまみ成分を多く含んでいます。

イキの良い鯖はお刺身で。
塩焼き、味噌煮や竜田揚げ、南蛮漬けなど調理方法も多彩です。

今夜の晩御飯に鯖料理はいかがでしょうか?
(MCC通信 Vol.60)
illust/tamiさん
Close