食の歳時記
夏<8月> 夏はさっぱりハモ料理

illust/トキさん

夏で思い出す食材といえば、ハモ=鱧。
ウナギの仲間で体長が1〜2mほどになり、釣り上げたときによく咬みつくので「はむ(食む)」が転じてハモになったといいます。

ハモは、本州中部以南の水深100mまでの沿岸に生息し、関西以西で多く漁獲されることもあり、関西以西ではポピュラーな魚ですが、関東ではあまりお目にかかりません。

特に京都では、夏の代表的な高級料理として珍重されています。
ハモは、とても生命力の強い魚で、昔、瀬戸内海などで獲れたハモを京都まで生きた状態で運ぶことができたことから、夏の京料理にかかせない食材となったといわれています。

良質のものは一匹、4〜5,000円します。

お刺身、あらい、照り焼き、煮物、天ぷらと幅広く調理されます。
また、古くからかまぼこの原料にもなっています。

ハモは小骨が多く、食べるには「骨切り」という下処理が必要です。
開いたハモの身を、皮を切らないように細かく包丁を入れて小骨を切断します。

「一寸(約3cm)につき、26筋の包丁」を入れられるようになれば一人前といわれます。板前の腕の見せ所です。

ハモ独特のくさみを取り除くため、熱湯に通して湯引きします。
この時、身が縮んでそりかえり白い花が咲いたようになります。
これを「牡丹ハモ」と言うそうです。

超特大のウナギのような風体ですが、意外と、あっさりとした淡白な食味で、食欲の減退する夏場にはぴったりかもしれません。
活きのよいハモを、湯引きし冷水に通し、そのまま梅肉や、からし酢味噌を添えて食べると、さっぱりとして、冷酒との相性も抜群です。

この夏、食欲が落ちた時などに、あっさりしたハモ料理で気分転換してみませんか。
(MCC通信 Vol.58)
illust/tamiさん
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