食の歳時記
春<6月> 高嶺の花?メロン

illust/ヒライさん

先月の中旬、札幌中央卸売市場で夕張メロンの初競りがあり、2玉50万円で落札されました。それでも、昨年の250万円に比べて1/5の価格だったとか・・・。
この季節、メロンは食べごろを迎えます。

中近東や北アフリカが原産で、西に伝わってメロンに。東に伝わった品種群は瓜(うり)と呼ばれるようになりました。

実はメロンは、ウリ科のキュウリ属なんです。だから正式には「野菜」の仲間です。種が実の真ん中に密集しているところはキュウリと似ています。
現在、市場に出回る品種は、多種多様で、果肉の色はグリーン系、オレンジ系。網目のあるものとないものなどがあります。

皮に網目が入るネットメロン系高級マスクメロンは、1本のつるから1個だけ収穫します。丹念に手間をかけて育てます。ひとつの実に栄養が集中するため、糖度の高い果実ができます。当然価格も高くなります。

ちなみに、マスクメロンの「マスク(musk)」は、麝香(ジャコウ)の香りの意味のマスクです。

ネットメロン系でお手ごろ価格の「アンデスメロン」。
このメロンの原産地は南米アンデス地方と思われがちですが、ネーミングに意外な秘密が・・・。

30年ほど前、日本の種苗会社が開発した害虫がつきにくく栽培しやすいメロンは、当初「安心です」メロンと命名したのですが、あまりにもダサいということで、「アン(しん)デス」メロンになったとか。
南米とはまったく関係がない日本で、開発された優れた品種です。

また、プリンスメロンはネットのないメロンの代表格でした。
東洋系のマクワ瓜と、ヨーロッパ系のメロンとの交配で、昭和37年に誕生しました。

皇太子ご成婚にちなんで「プリンスメロン」と命名されました。
味にあたりはずれがなく大ヒットし、お手ごろ価格のプリンスメロンは一時代を築きました。

この後、急激な品種開発が進み、今では、お手ごろなものから贈答用の高級なものまで出回るようになりました。
今晩の食後のデザートに、甘くて香り高いメロンはいかがでしょうか?
(MCC通信 Vol.56)
illust/tamiさん
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