食の歳時記
夏<7月> 土用の丑(うし)はウナギ

illust/りかこさん

梅雨が明けるとまた暑い夏がやってきますね。
この季節は夏バテ予防の対策が必要です。
十分な睡眠と、スタミナのつく食事で体力をつけておきたいところです。

日本人には、昔から真夏に、ウナギを食べて、暑い夏を乗り切る知恵があったようです。
1000年以上も前の万葉集の中に、「石麻呂に 吾物申す 夏痩せに よしと云う物ぞ うなぎ取り召せ」
という、大伴家持(おおとものやかもち)の歌があります。
ひょろひょろと痩せていた吉田石麻呂さんに、夏痩せに効く、ウナギというものがあるから取り寄せて食べたらどうだ。と薦めています。

時が移り、江戸時代中期、売上不振に悩むウナギ屋が、時の博学者「平賀源内」先生に相談をしました。
源内先生は、「今日は土用の丑の日!」と書いた看板を出すように言ったそうです。
そうしたところ、千客万来。大繁盛したということです。昔から、土用の丑の日に「う」のつくものを食べると長生きするとの伝承があったためだとか。

ウナギはビタミンAやDHAやEPAなどの脂肪酸を多く含み、高タンパクで消化もいいといます。あながち迷信ではなく夏のスタミナを補充するには、うってつけの食材だったのですね。
この頃から、土用の丑の日にウナギを食べる習慣が広まったようです。
ちなみに、今年(2008年)の夏の土用の丑は、7月24日と8月5日です。

ウナギは世界中で食べられていますが、日本のように裂いて、白焼きし、蒸して、再び、タレをつけて焼くという、手の込んだ蒲焼にして食べるところはありません。
ヨーロッパや中国は、ぶつ切りの煮込み料理として使われます。
ウナギは、海で産卵し、川と海を回遊しているとも言われ、詳しい生態はまだ良く分かっていません。卵からの完全な養殖は、まだできないそうで、シラスウナギ(うなぎの稚魚)を捕まえてきて生簀(いけす)に放ち、養殖しているそうです。

暑い夏を迎え撃つスタミナ食「ウナギの蒲焼」を食べてみませんか。
冷たいビールをくぅっ〜と飲みながら・・・。
(MCC通信 Vol.45)
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