食の歳時記
冬<3月> さわら(鰆)

illust/さくらちゃんさん

3月20日は「春分の日」。いよいよ春の足音が聞こえてくる季節になってきました。今月は、その名も春のお魚、「さわら(鰆)」です。

一匹の 鰆を以って もてなさん  高浜 虚子

春に外洋から、瀬戸内海など内海に近づき人の目に触れることも多くなることから「鰆」と呼ばれるようになりました。
和歌山では、桜の花盛りの頃に捕れることから、「桜鰆」と呼ばれ、春の使者と言われています。

サバ科サワラ属で、成魚は、体長1mにもなる大型の魚です。
一般的には、瀬戸内海沿岸で、春から初夏にかけて捕れますが、関東では、「寒鰆」と呼ばれる脂がのったこの時期のものが珍重されます。
寒鰆の刺身は、マグロの中トロに匹敵するとまで言われ、その味は絶品で、『鰆の刺身は皿までなめる』というおいしさとか・・・。

でも、残念ながら、食べられるのは釣った漁師か、地元の関係者に限られるほど、痛みやすく身持ちがよくないようです。
チャンスがあれば、岡山の漁港近くのお店で食べられるかも・・・。

さて、鰆と言えば、塩焼き、西京焼きでしょうか。
ゆずの香りの幽庵焼も捨てがたいですね。
EPAやDHAを多く含み、良質のタンパク質、鉄分、ビタミンDも多く、健康にもうれしい食材です。
(MCC通信 Vol.41)
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