食の歳時記
秋<11月> 華麗なるキャベツ一族

illust/Tamiさん

フライの付け合せや、ポトフなどの煮込み料理、サラダに、酢漬けにと、おなじみの野菜です。
春のやわらかな新キャベツもおいしいですが、この時期の冬キャベツは、球がぎゅっとつまり、加熱しても煮崩れせず、甘みが増し、風味が出てきます。

今月は「華麗なるキャベツ一族」の紹介です。

最近健康飲料として人気の青汁「ケール」。
実は、キャベツの直系の祖先にあたります。
紀元前のヨーロッパ地中海沿岸が原産といわれ、ケルト人によって各地に伝えられました。

ギリシャ人も、ローマ人も、健康のためケールを食べていたことが知られています。
でも、このころのケールは結球していませんでした。
葉が多肉化して、結球し、玉を作るように改良されていったのは約1000年前のことです。

日本には、明治になってから西洋野菜として寒冷地で栽培されていましたが、他の西洋野菜同様、本格的に需要が増えていくのは、第二次大戦のあとになります。
今では、大根についで野菜の生産量第2位です。北から南へ生産地をずらしながら通年生産出荷されています。
日本人は、世界で一番キャベツを消費しているそうです。

キャベツの、いとこ筋にあたるのが「ブロッコリー」と「カリフラワー」です。
キャベツの花の蕾(つぼみ)が肥厚化したのが「ブロッコリー」で、わざと花蕾が日光に当たらないように栽培したのが「カリフラワー」です。
どちらも、花や茎の部分を食べているのです。
収穫しないでそのままにしておくと、キャベツと同じ、菜の花に似た黄色い花を咲かせます。
温野菜にしていただくと、なんだかほっこりとして幸せになります。

叔父さん筋は、「コールラビ」。
一見カブのようですが、キャベツの茎の部分が肥大し(塊茎)、球状になったものです。ドイツ語で、コール=キャベツ、ラビ=カブの意味です。

変わり者?の親戚 には、「芽キャベツ」がいます。
キャベツを小さく育てたのではありません。
側芽(分枝)が発達して、分枝のそれぞれの葉が結球したもので、まるでぶどうの房のようにひと株に50〜60個も収穫できるそうです。
この時期が出荷の本番です。

最後は、野菜の血統からドロップアウトし、観賞植物に転進したのが、「葉ぼたん」。冬場の花壇やお正月には欠かせない花です。
牡丹の種類ではなくキャベツの親戚筋にあたります。

食用のキャベツ一族は、ビタミン類を豊富にふくみますが、特徴的なのがビタミンU。
十二指腸や胃の潰瘍を治す働きがあります。

いずれにしても、ケールから葉ぼたんまでキャベツ一族は、なかなかバラエティに富んでいますね。

今日は、じっくり煮込んだロールキャベツでも作ることにしましょうか・・・

●栗原はるみのミルクレシピにも、
キャベツ一族や季節の野菜をたっぷり使ったレシピがあります。


豚肉のカリカリソテーとブロッコリーのレンジ炒め(2004年10月) >>
ごちそうコールスロー(2005年6月) >>
ツナとキャベツのサラダ(2006年10月) >>
野菜グラタン(2006年11月) >>

ぜひ、作ってみて下さいね。
(MCC通信 Vol.37)
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