食の歳時記
春<4月> アサリ

illust/ミツ子さん

柔らかな春の陽射しに誘われて、潮干狩に遊ぶ子供たちの元気な姿がニュースに流れる季節です。
潮干狩りは、水ぬるむ4月の中旬からが本番です。
お目当ては身がぎゅっとつまった、ぷりぷりの「アサリ(浅蜊)」。
「漁(あさ)って」採る。が語源だそうです。

アサリは太古の昔から人々の大切な栄養源。
漁業技術がなかった時代に砂浜を掘るだけで手に入る貴重な食料だったに違いありません。

お味噌汁、潮汁、酒蒸し、深川飯、佃煮、パスタボンゴレ、クラムチャウダー、干し物など用途も多彩。

アサリなどの貝類は上手に砂を吐かせるのがおいしく食べるコツ。
2〜3%の塩水に浸して、2時間ほど冷蔵庫で寝かします。
貝が重ならないように平らなバットに広げて、貝が全部水にもぐってしまわないように、殻の厚さの3分の2程度の塩水につけるのがコツ。

潮干狩りで持ち帰るときは、貝を良く洗って、海水につけて持ち帰るといいそうです。調理する前に、貝をこすり合わせて汚れをきれいに取り除いておきます。

アサリをはじめ貝類は、おいしいダシが出ます。
コハク酸とタウリンが旨みの成分です。
ビタミンB2、カルシウム、鉄分などミネラルが豊富に含まれて栄養的にとても優れています。
アサリの潮汁は、疲れた翌朝にはしみじみとおいしいですよね。

海外にも有名なアサリ料理があります。
スバゲッテイでおなじみの「ボンゴレ ビアンコ(白)」は、アサリ(ボンゴレ)をニンニクと白ワインなどで蒸したもの。トマトソースを絡めると「ボンゴレ ロッソ(赤)」に。

クラム チャウダーはアメリカ東海岸の代表的なスープです。
クラム(Clam)はアサリやハマグリなどの二枚貝のこと。
クリームスープとアサリのだしが微妙にマッチした具沢山の食べるスープです。

ちなみに、潮干狩りはClamming(クラミング)。
Clam upは黙り込む・口をつぐむという意味です。

この春は、お子様と一緒に潮干狩りに出かけてみませんか?レジャーとおいしい食材確保の2つの欲張りが満たされますよ。
自然が相手ですので、お出かけ前に潮の状況や、生育状態など情報を確かめてお出かけ下さい。

(MCC通信 Vol.18)
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