食の歳時記
秋<12月> カニ(蟹)

illust/鈴典さん

一段と寒さが身にしみる季節になりました。
冬は海産物がおいしくなる季節です。なかでもこの季節に是非とも食べておきたいのが「カニ」。
茹でガニはもちろんですが、鮮度の良いものはお刺身で。また、しゃぶしゃぶのようにダシにくぐらせて食べるのも絶品。さらに焼きガニやカニすき鍋もおいしいですね。
今月は、今が旬の「カニ」のお話です。

日本で食べられている「カニ」の代表といえば、毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニです。
毛ガニはその名の通り甲羅に毛があります。身がしまり甘味があり冬の北海道を代表する味覚です。
毛ガニは、なんといっても「かにみそ」が美味。

ところで、「かにみそ」って「カニの脳みそでしょ。気持ち悪い!」と、誤解されている方がいらっしゃいますが、人間でいうと肝臓とすい臓の機能を持った器官です。捨てないで是非ご賞味あれ。甲羅ごと10〜15分あぶって召し上がってください。

ズワイガニは、日本海(富山〜山陰)が魚場。別名、松葉ガニ、越前ガニとも呼ばれます。雌雄で大きさが極端に異なります。雌は、コウバクガニやセイコガニと呼ばれ、大きさ、味、値段とも雄が断然格上とされています。

タラバガニは、北海の鱈(タラ)の魚場で捕れるのでこの名が付きました。こちらも身の充実した雄が最も高く評価されます。ぎっしり詰まった身は大きく食べごたえがありカニの王様と言われています。
けれど、タラバガニはカニではなく、ヤドガリの仲間です。カニと違って足がはさみとあわせて4対(8本)しかありません(カニは5対10本)。足が足りない!と慌てないようにしましょう。

さらに最近、話題なのが、アブラガニ。タラバガニと非常によく似ているので、偽って売っている場合もあったようです。
背中の真中のトゲが6本だとタラバガニ。トゲが4本で、加熱した時に足の裏側も足先まで白っぽいのがアブラガニです。
アブラガニの方が、味は若干落ちますが安価です。違いを知って楽しむと良いでしょう。
そうそう、タラバガニやアブラガニの「かにみそ」は食用ではないので、食べられません。

カニは魚に比べて、高たんぱく、低カロリーで、脂質や糖分をあまり含まないダイエットに適した食品です。
カニは高価で贅沢な食材ですが、食べるなら一番美味しいといわれる旬の12月がチャンスです。

カニやエビの甲羅は昔は捨てられていましたが、近年、殻に大量に含まれるキチン質から天然型N−アセチルグルコサミンを精製し、食品やサプリメントに幅広く活用されるようになりました。

(MCC通信 Vol.14)
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illust/Tamiさん
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