食の歳時記
冬<3月> 飛鳥鍋

illust/まきまきさん

飛鳥鍋ってご存じですか?

飛鳥鍋(あすかなべ)とは、季節の野菜と鶏(かしわ)を、だし汁と牛乳で煮込む鍋料理。その名の通り、奈良県の明日香村の郷土料理です。
その由来は約1300年前、牛乳が飛鳥の都に伝わってきた時代に、山奥の唐人の修行僧が苦行の合間に里に降り、牛乳で鶏肉を煮込んで食べて元気をつけたのが始まりとされています。

具は鶏肉と野菜を彩りよく。牛乳のにおいが消えてまろやかな味わいになりますので、牛乳好きな方はもちろん、苦手な方にもおすすめですよ!

スージーが取材に行った先は、
飛鳥京観光協会ご紹介の民宿「花井萃(あつむ)」さんです。
飛鳥鍋を出してくれる民宿は、現在は10軒。味付は、味噌味(白味噌)、塩味、醤油味と、各民宿で工夫しているそうです。
時間に余裕があれば、各宿の「飛鳥鍋」を味わいたいところでした。

(宿の女将(ゆ美子)さんのお話)こちらの宿では、橿原(かしわら)観光ホテルの料理長が復元した飛鳥鍋を試食して、昭和47年の高松塚古墳発掘で賑わっていた頃の、飛鳥の秋冬のもてなし定番料理として出しているそうです。
今では明日香村の人が集まる時のハレの日の料理にもなっているそうです。

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  ○○ 飛鳥鍋の作り方 ○○
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作り方は、鶏がらのだし汁と牛乳を、7対3の割合で、白味噌・みりんなどであっさりと味付けて、鍋の火をつける。湧いてきたところに、鶏(かしわ)のもも肉を入れ、次に煮えにくいゴボウや人参などの根菜。
ここらで食べながら、茸や白菜、水菜、もやしなども足していきます。
おろし生姜や一味唐辛子で頂くと、更に美味しく、最後は、ウドンを入れて楽しみました。

スージーは、翌朝もお願いして、飛鳥鍋を雑炊にして頂きました。
牛乳嫌いのお客様も「これなら食べられる!」と言っていたそうです。
温まりましたよ〜!生姜を効かせると風邪の時にも良いかもしれません。

民宿「花井萃」さんは、白味噌を使っていらっしゃいましたが、普段のお味噌でも美味しく出来ます。
是非、飛鳥に思いを馳せながら作ってみたら、いかがでしょうか?

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  ○○ 『飛鳥の蘇』 ○○
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飛鳥に行くと、古代の貴婦人が美容や健康食として食べていたと言われる”古代のチーズ”の「蘇(そ)」が、お土産屋さんで販売されています。
こちらも10数年前に、飛鳥資料館が、西井牧場(ミルク工房飛鳥)さんにお願いして
復元したのだそうです。文献を元に、牛乳を煮詰めて作っているそうです。
こちらを、お土産に買って帰り、食べてみました。
チーズというよりは、ほの甘く、まろやかに溶ける上品なお味でした。
当時の庶民は口に出来なかった『飛鳥の蘇』。飛鳥へ行ったら、是非!買いたい一品ですね。
(MCC通信 Vol.5)
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