雪印メグミルク
牢(ろう)と犠牲(ぎせい)。
犠牲という漢字には、どちらにも牛へんがついていますね。古代中国の殷王朝時代(紀元前1600-1100年)では、農耕のための祭祀などで牛や羊、豚、犬などの動物を生贄(いけにえ)にする風習がありました。中でも牛は大地の生産力を高めると信じられ、特に生贄として重要視されていました。そんな背景から、犠牲の漢字に牛へんを使うようになったと考えられています。牛にとってはありがた迷惑です。
もうひとつ、牢(ろう)は、文字通り牛を屋根の下に囲うと書きます。大事な家族の財産である牛は、盗られたり逃げたりしないように、しっかり囲われていたんですね。牢屋、堅牢などと使われます。ちなみに古代中国では豚も大事な財産。家(いえ)という字は豚を屋根の下に囲うと書きます。豚もまた、家族同様に大切にされていたのですね。
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