第4回目 提言ポイント
1.事業領域と新しいマーケティングの方向性

今雪印に求められているのは、まず「安全性」である。その意味で「本物」とは、「安全で品質の高いもの」であり『最良のものを目指す』と理解したら良い。おいしさと健康にとって「ザ・ベスト」を目指していくという思想である。

おいしさと健康というのは、どこでも使う言葉である。ここで面白いのは本物が何かという事である。この場合の本物と言うのは関係性の中にある。素材がピュアだとかそういう意味の純粋ではなくて、「大地とあなたをおいしさでつなぐ」という「つなぐ」 の関係性からくる純粋さである。理想の関係性とでも言うべきでしょうか。

ブランドメッセージを読んだときに、「やっと飲む側・食べる側に軸足が来たな」という受け取り方をした。私のところに来てくれるというような、関係を繋いでやっと本当のかかわり合いが出来た感じがする。そういうメッセージは企業ではあまりなかったから、食べるものであり、やさしく受け止めることが出来た。

創業の精神『健土健民』は今の時代では、『健土健民性』ととらえるべきである。そう理解すれば、21世紀の新しいコンセプトであるサイエンスとか技術が新たな健土健民性を生み出すことになる。

食文化の創造というソフトをグローバルに勉強する、例えばネスレの幹部と雪印の幹部が徹底的に議論する。

顧客志向、生活者志向をきちんと持った社員が物を作っていけば、本物が出てくる。

イノベーションを進める上では、社員の知・ナレッジが大切。組織の中に知がクロスするプロジェクトが頻繁に動き回るのが重要である。コーポレートブランドで社会価値の要素を強めて、商品ブランドで市場価値の要素を強めて結合していく。




▲「経営諮問委員会のご報告」へ戻る 

(C) Copyright:2000-2003 Snow Brand Milk Products Co.,Ltd.All right reserved.