座長総括コメント


 2000年10月31日の第1回を皮切りに本日第6回、最終回を迎えることができました。この半年間、委員の皆様には大変ご多忙中のところ一度のご欠席もなく、当諮問委員会を予定通り終了することができ座長の立場として、まずは篤く感謝申し上げる次第でございます。

 さて、会社側の御要望により、この委員会を終えるに当たり、まことに僭越でございますが、私から少し各回の議論を振り返りながら簡単に総括的コメントをさせていただきたいと存じます。独断と偏見の部分もあろうかと思いますが、御寛容のほどお願いします。


 まず、この委員会の目的は初回に確認させていただきましたとおり、今回の事故をバネとして新生雪印の「あるべき姿」へいち早くシフトするために、経営トップ層に対する提言を行うこと、でありました。


 初回の「信頼回復策」「CS経営の実践」「広報活動の在り方」という三つのテーマは、今後雪印が再建していく過程での中心的課題であるだけに、その後開催のたびに各テーマを貫いて、議論が重ねられたのではないかと考えるわけでございます。「安全・安心」という言葉、或いは「すべてはお客様のために」というフレーズが、お客さまに与える印象の視点から委員のアドバイスに基づき修正されたこと、Voice運動を粘り強く継続していることなど、直接的な信頼回復活動をより良く推進するうえで一定の役割を果たしたのではないかと考えます。

 また、広報機能の強化につきましては3月1日の組織変更で「広報部」を「広報室」と改称すると共に、よりトップに近いポジションに位置付けられたようでありますし、第2回目のテーマでありました「IR」強化と合わせ、事故後の広報の姿は随分前向き、かつ迅速な動きに変わったな、と私は感じております。「CS」に関しまして、お客様への的確且つ迅速な対応のためのコールセンターを昨年末に立ち上げたことと、CS推進室の組織化、といった一連の社長の即断即決は各委員の熱心なご提言を真摯に受けとめられた故と拝察する次第でございます。


 第2回目での「コーポレートガバナンス」では1.執行役員制導入の意義、2.ディレクターのジェネラリストとして求められる能力、3.末端情報を吸い上げる仕組み作りの重要性、更に4.取締役会の改革だけでは血の通った、お客さまから「顔の見える会社」にはなり得ないということ、5.監査役および監査役会の機能の見直し等々大変貴重なご指摘があったかと思います。今後の経営改革の核心ともいうべき、これらのご提案について、会社の方で是非積極的に取り上げて頂き再建の一助とされますよう切に望むものであります。



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