生産者の方との対話を行いました(4月25日 広島県・池田牧場)


 雪印乳業では社外の方々にご協力いただきながら変革を進めております

 4月25日、「田舎のヒロインわくわくネットワーク」(※)のメンバーであり、「雪印100株運動」(※)にも関わっていらっしゃる広島県の酪農家、池田月美さんの池田牧場にお伺いし、生産者の方々と社員との対話会を行いました。

 この対話会は、生産者の方との対話を通し、「もの作り」や「安心」という視点から、社会の中での雪印の存在意義をもう一度見つめ直し、会社を変えるために何をしなければいけないのか、社員一人ひとりが考え、行動に移していく取組の一環で行われました。今回の対話会は全国でも第一回目であり、個人個人が自分の言葉で生産者の方々と向き合う姿勢で臨みました。



 この日、生産者側からは、池田さんご夫婦をはじめ、近隣で酪農を営まれている方、お米と酪農を兼業されている方、お米の産直をされている農家の方、ハーブ農家の方、切花生産者の方、農協職員の方など、ご夫婦3組を含む13名の方々に出席していただきました。雪印からは倉敷工場の製造担当者や酪農家の方との窓口担当者、広島支店・岡山支店のお客様対応担当者や営業担当者、西日本支社のスタッフ、本社の事務局など12名が出席しました。最初に全員の自己紹介をしたあと2グループに分かれ、途中搾りたての牛乳をいただきながら対話会を進めました。

 生産者の方々から、雪印に対する叱咤激励のほかに、農業に対する姿勢や責任感について生の声でお伺いすることができ、出席した社員たちは雪印の果たすべき役割や責任について考え直すヒントをいただきました。また、5名の社員が池田牧場に宿泊し酪農の作業を体験させていただき、雪印の原点である酪農の一端を肌で感じてまいりました。

 池田さん、そして出席してくださった生産者の方々、本当にありがとうございました。

 なお、5月下旬以降に、生産者の方々を倉敷工場にお招きし、雪印の工場を見学していただく予定です。


※「田舎のヒロインわくわくネットワーク」
福井県の畜産農家である山崎洋子さんが代表世話人を務める、農家の女性を中心にしたネットワーク。自分の人生を力いっぱい生き、自分で切り拓いていく女性たちのネットワーク。本当の豊かさとは何か、農業の現場から女性がきちんと提言をしていこうという活動。

※「雪印100株運動」
一昨年の雪印乳業食中毒事件後に、山崎洋子さんが中心となり展開している運動。食べ物の安全性に対して、自らの責任を果たしていく農業でありたいという願いを込め、株を購入することで合法的に雪印乳業を監視し、生産者として改めるべきところは改めるように提言していくというもの。購入の輪は消費者にも広がり、参加者は現在では180人を超え、5万8千株に達している。



 出席された生産者の方からのご意見と、雪印社員が感じたこと、考えたことは以下の通りです。

(生産者の方からの意見)
<雪印への要望・提言>
雪印は図体が大きくなりすぎたのではないでしょうか。規模が大きくなるとお客さんが見えなくなってしまって。所得だけを目指すのでないならば、強い絆が生まれると思う。もっと、心の交流を大事にして欲しい。
雪印マンとしての「誇り」「プライド」を持ってほしい。一昔前の雪印マンは、もっと「プライド」を持っていた。もっと「自信」を持って!
食品をつくることは「命を届けること」。食品の安全を充分考えてほしい。
牛乳ってお母さんのイメージなんですよ。だから、余計裏切られた感じがします。会社の中では、男性社会でもあるし、上の人にはなかなか逆らえないと思うけれど、家庭では女性の発言権が強い。「これは人間としてはやってはいけない」というのは、男性が言えないのであれば、女性から言うことができたはず。
 
<生産者としての思い>
うちは二人でつくった米をお客さんに販売している。お客さんの顔がよく見えます。
現場をもっと知ってほしい。生産者のこだわり、苦労などを知っていたら、あんな安売りは出来ないと思う。苦労して搾った乳が「水よりも安く」売っているのを見ると生産者としては情けなくて涙が出る。
昔は農業の全てが循環していた。捨てるものがなかった。今は、コストを一番大事にしているから、無駄になるものが出てしまう。
酪農が好きな人は、この循環ができるからなんです。でも、夏にどうして3.5%の乳脂肪を確保しなければいけないのでしょうか。だから、無理をして夏場に濃厚飼料を使わなければいけない。これって、自然の形ではないですよね。夏はどうしても薄くなるのですから。
乳質にこだわるためには、牛の健康と人の健康を常に考えて生活しています。
 
(対話会に出席して 雪印社員の感想)
今回の対話集会の中で私が強く感じたのは、生産者の方々の、ご自分の仕事を語る時の、生き生きとした目の輝きと仕事に対する誇りでした。自分が手掛けている「物づくり」について熟知していることから来る、ゆるぎ無い自信とこだわり、愛着でした。あわせて「雪印マンよ、もっとプライドを持て!自信を持て!」の一言でした。雪印の社員の中で、自分達の作っている商品、販売している商品にこれだけの、こだわりと、責任、自信を持っている者がいったい何人いるだろうか。自分も含めて深く考えさせられました。
乳製品を工業製品と同じく、売れる売れないで全てを判断していたことを深く反省させられました。酪農家さん(乳牛)がいて商品ができ、お客様に食べていただいていることをあらためて認識することができたよい機会だったと思います。
雪印という会社が何のためにこれから再建するのか、何を持って社会に認められ、何を還元するべきなのかと考えてしまいます。これからの雪印の意義を考えるのは重要だと思います。事件を起こした償いを品質で還元するためか、それでも雪印を愛してくれる消費者の方のためなのか、酪農家の方々が搾った生乳の行き場がなくなるようなことにならないようにするためか。いずれにしても、牛乳をつくる会社として人々に健康になってもらいたい、おいしいものを食べて豊かになってもらいたい、という気持ちのもとに仕事をするのは変わらないと思います。そして根本として、農業と食品についてもっと意識すべきだと思いました。
我々は雪印社員の前に乳業界の一員であるということ。生産者の市場に対する思いを聞き、私たちは会社組織の一員の前に、乳業界の一員であることをあらためて感じました。牛を飼い乳を搾る生産者、牛乳を求め飲む消費者、その間の加工処理、流通を行う私たち。私たちは生産から消費までの一部分を担っているに過ぎないこと。けれどもその使命は大きいこと。消費者は何を考え求めているか知るのと同じように、生産者を知ることは必要なことと感じました。「知る」ことから新しいことが生まれるような気がします。
 
(出席者)
<生産者の方々>
 
池田 月美さん、道明さんご夫婦…酪農家。
   池田牧場ホームページ
    http://www.fuchu.or.jp/~yubokmin/
梶谷 きよみさん、満昭さんご夫婦…ハーブ農家。
大塚 真弓さんご夫婦…米農家。15年前から産直に取り組んでいらっしゃる。
宮本 啓子さん…切花生産者。
樽好 美子さん…酪農協職員。
宮地 幸子さん…酪農家。
角 清香さん…酪農家。
茨木 美津子さん…米と酪農の兼業農家。
溝上 千恵子さん…米と酪農の兼業農家。
岡田 典子さん…酪農家。アイスクリームショップを経営されている。
  ※池田月美さん、梶谷きよみさんは100株運動のメンバー代表として昨年6月の雪印乳業株主総会に出席されました。
 
<雪印社員>
 
大野典光(広島支店)、伊藤明彦(岡山支店)、西川孝史(岡山支店)、横山裕之(岡山支店)、金久保直孝(倉敷工場)、千原隆(倉敷工場)、川上良一(関西市乳事業部)、中村誠(関西統括支店販売統括部)、土岡英明(経営企画室)、出口修(経営企画室)、松本幹治(CS推進室)、田口加寿(広報室)


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