雪印乳業株式会社
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お客様モニターの方々との活動
工場視察でのモニター様からの質問に対する回答
野田工場と神戸工場をそれぞれモニターの方々に視察していただきましたが、モニター様からのご質問に対して、それぞれ工場の社員からモニター様に以下のように回答致しました。

【質問・回答】
廃棄される牛乳は、どのようにして処理されているのでしょうか。(神戸工場)
廃棄される牛乳のほとんどは、専門の廃棄物業者に処分費用を支払い、引き取って貰います。引き取りの業者は、当然のことですが県または市から認可を受けた会社です。処分した後、マニフェストという廃棄物が適正に処理されたことの証明書をいただいています。また、廃棄物処理現場に赴き、適正に処理されているかを確認する義務がありますので、工場からも年に2〜3回処分に立ち合っています。
一部ですが、排水処理場で処理する場合があります。排水処理場で処理された水は官公庁からの厳しい基準があり、勿論、その基準に沿って処理いたします。

出荷後、品質保持期限は1週間ほどありますが、出荷したものについても毎日、期限日まで検査しているのですか。(野田工場)
製品の検査は、出荷前検査、出荷後検査の二通りがあります。後者は基本的に工程管理を目的とした検査で、強制劣化試験と保存試験の二通りに分かれております。低温ではなく、30℃などの温度で一定時間保持したものを翌日検査するのが強制劣化試験です。後は、10℃で品質保持期限まで保存して置いた製品を、保持期限日の翌日に検査して、安定性を確認しています。

工場それぞれに供給されている牛乳は、その地域産なのですか?(野田工場)
野田工場に搬入される原料乳は、千葉県東金市、関宿町、茨城県美野里町、土浦町 で搾乳されたものです。
しかし前記地域の原料乳で不足する場合には、近隣の群馬県・栃木県・福島県からも搬入される場合があります。

生産者との対話は事件後、増えたのか。どのようなことが今後必要だと考えていますか。(野田工場)
通常は工場酪農課が行っておりますが、事件後は酪農家の作業内容や苦労を知る目的 に営業担当者や工場製造の担当者が勉強の為に訪問し、搾乳体験などを経験させて頂 いております。
今後も多くの社員が酪農家の現場を知ることが大切な事ですので、継続して活動して 行きます。

ノウハウが個人レベルでとどまったり、マニュアル化されず、仲間だけのノウハウになっていませんか。(野田工場)
ノウハウとは多岐に亘りますが、製造技術に必要な知識は「製造標準」「作業標準」「作業手順書」といった標準書を用いて、OJTで訓練期間を通じて教育されます。標準類は都度見直しされ更新されております。個人差をなくすようにマニュアル化し文書化しております。作業員の若返りやローテーションによる入れ替わりに対応するため、カン・コツの職人技術からデジタル化、汎用化できる計装化、自動化を進めております。

日頃の業務や作業で、なぜこのようにするのか、なぜこのようにしてはいけないのか、など新しい視点で見直す工夫はされていますか。(野田工場)
全社的な取り組みとして、ナリッジ50という活動を展開中です。1つの作業には50の知識が潜んでいる。なぜその作業が必要か、どんな知識があるか、技術的な背景は・・・・などデータベース化して教育していくシステムを開発し、現材そのテスト段階中です。

HACCP―重要な管理点を決めて、工程自体を監視するというものですが、管理指導は、どの程度、誰がやっているのでしょうか。(野田工場)
HACCPは、工場自身が工程の重要管理点を考え決定し、厚生労働省の承認を得て自主管理・運営するシステムです。したがって、通常の管理は工場自身が実施しております。
この運営にあたっては、外部の研修を受講した者が主体となって、専門家チームを構成し、運営・管理にあたっております。実働部隊としては、各職場から担当者を選出し、毎月1回定例会議を開催し、職場毎の問題点を解決し、システムの向上を図っております。なお、定期的に保健所による監視・指導も実施していただいておりますし、さらには野田工場を、行政やその関係団体の研修場所としても提供し、不定期ではありますが、利用していただくなど、さまざまな角度から監視・指導をしていただいております。

品質管理はとても力が入っていますが、おいしさを作り、守り、ぎゅっと詰める等のおいしさの追求は、工場の管理の中に組み込まれているのでしょうか。人工的なものばかり目立ちました。(野田工場)
品質管理のみに力を入れている訳ではなく、おいしさの確保も念頭において製造しております。商品の開発においては、常においしさを追求した開発を実施しておりビーカーワークからテストプラントさらには、実ラインでの各種検証を実施した上で、最終的には商品が出来上がっております。したがって、各過程ではおいしさを確保するための、製造条件が詳細に決定されています。工場ではこの決定された製造条件を遵守して製造することにより、おいしさの確保に努めています。

工場が停電になった時は、どのような手順を踏んで再開するのでしょうか。(野田工場)
停電時には、職場ごとに施設設備、機械器具の点検、使用水の衛生管理、食品の衛生的取扱い等について対応方法を決めたマニュアルがあります。
もし、自動復帰した時に異常動作をしないよう設計されておりますが、まず停電した時にはエアーバルブ、蒸気バルブ等の元バルブを締めます。その他点検項目についてチェックリストがあり、記録いたします。停電復帰時には電源を入れ各部の作動チェックをチェックリストに基づいて実施致します。ミックスの処理中であれば、管理温度・物性等の検査を行いマニュアルに基づいた処理を行い記録致します。

原料として受け入れる脱脂粉乳、その他原料について、受け入れ時点での検査等はどのように行なっているのでしょうか。(野田工場)
原材料には、自社製品と他社製品があります。自社製品に関しては、各製造工場にて検査を実施しており、その検査成績書を確認後使用しています。また、他社製品に関しては、各々の会社にて当社指定の基準を設定し、その基準に合格したものを納入していただき、検査成績書を確認の上、使用しております。さらに、一部の輸入原料に関しては、当社分析センターにてロット毎のサンプルを検査し、問題がない事が確認された原料のみを使用しております。したがって、どのような原材料であれ、検査結果がでていないものは使用しておりません。ただし、原料乳のみは、毎回工場で検査して使用しております。


(2002年7月3日に神戸工場、7月5日に野田工場の社員がそれぞれ回答)
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