CHALLENGE 01

阿見工場建設プロジェクト

国内最大級のチーズ工場、稼動への挑戦録!

KOZUE SASAKIHARA

佐々木原 梢

2006年入社
生産統括部 阿見工場建設委員
※取材時所属部署

HIROSHI IZUMI

和泉 洋

1988年入社阿見工場 副工場長
兼 生産統括部 阿見工場建設委員長
※取材時所属部署

全社員の期待を一心に集める
一大プロジェクトへの重責。

2010年11月。話は現在の雪印メグミルク(株)が誕生する1年前まで遡る。
当社の乳製品は、北海道や海外から調達した乳原料を本州3工場(横浜チーズ工場、関西チーズ工場、厚木マーガリン工場)に分配して製造してきた。この3工場の設備と機能を統合させた新工場を、茨城県阿見町に建設するという決定が下された。生産と物流の拠点をひとつにすることで効率性をアップさせ、新技術を導入し、新たなチャレンジをすることで、維持費を抑え省力化を図ったのだ。
創業以来の一大プロジェクトへの特命を受けた一人が当時北海道の大樹工場で働いていた佐々木原だった。

「就職活動中は食品メーカーの研究職を希望していましたが、入社後の初配属は工場勤務。未経験の仕事に戸惑いながらも、ようやく工場勤務にも慣れてきて毎日の業務にやりがいを見出し始めた頃、特命が下りました。本社上層部特命の新工場建設プロジェクトへの参画です。この段階ではまだ誰にも何も話せない極秘事項ばかり。茨城県に新工場ができることすら口外できない中、建設に向けての特命業務は着実に進めなくてはなりませんでした。本社スタッフとしての仕事経験もなく、ほぼ手探り状態の日々。さらに業務内容が明かせないが故に、さまざまな部署との摩擦も起こりました。そんな中でも、何とか頑張り通せたのは、私を陰になり日向になり助けてくれた上司の和泉さん(現:阿見副工場長)のおかげです」

彼女なら「苦難を乗り越え、期待に応えてくれる」
という確信があった。

どんなプロジェクトでも多かれ少なかれその過程で困難や問題に遭遇する。中でも2011年3月11日の東日本大震災による被災は最大級の出来事だったと言える。当時は建設そのものが危ぶまれ、計画全体をひとまず白紙に戻し練り直す事態にもなった。しかしいくつもの困難を乗り越えて阿見工場はついに完成し、現在は各家庭に乳製品を届けるべく、稼動している。
副工場長の和泉が、当時を振り返る。

「プロジェクトの先発隊のメンバーとして参画してもらった佐々木原さんに苦労をかけないで進められたかと言えば、まるで違います。でも頑張りやさんの佐々木原さんなら、その苦難をきっと乗り越えるに違いないと確信していました。また、男ばかりのメンバーの中に女性を加えることでプロジェクト自体がどこまで広がりを見せるか、という可能性の追求も裏にはありました。そしてここぞというところで押しが強いという佐々木原さんの利点もきっと生きてくると思っていました。その期待に違わない仕事ぶりに心から感謝しています。東日本大震災という未曾有の災害があり、一時は建設そのものも危ぶまれましたが、それらを乗り越えたからこそ、ようやくここまで漕ぎつけることができたのだと思います」

怒涛の日々を乗り越えたからこそ、
得られた達成感は何にも変えがたい。

プロジェクト発足から5年が過ぎ、阿見工場は現在、24時間連続稼働も可能なラインから、おいしい乳製品を安定して全国に届けている。現在は阿見工場で生産管理業務を担当している佐々木原は言う。

「長かったなと思う一方で、貴重な経験をしたという自負があります。特命故に秘密めいていた時期もありましたが、おかげで打たれ強くなったと思うし、将来に向けて必要な変化だったとも思えます。とにかく良い工場にしたい、既存工場や営業現場、それぞれの場所で働いている人たちの想いをなるべく形にしたいという思いで必死に働いてきたことが、ようやく形になったという達成感は何にも替えがたいものでした。
雪印メグミルクにとっても、私自身にも、プロジェクト設立からは怒濤の毎日でした。でも、会社の変革期があったからこそ、若手社員が自分から動きやすい環境ができ上がったように感じます。この大きな経験はきっとどこかで血肉となり力となって生きてくると感じています」

計画の段階から工場稼動までの全貌を見届けるという機会はそうあるものではない。大変な経験は佐々木原の成長にダイレクトにつながったと言えると同時に、これからの雪印メグミルクに必要な大きなエネルギーになっていくに違いない。

佐々木原さんの今の仕事

阿見工場で得た経験を生かす仕事をしていきたい。

阿見工場立ち上げ終了後、2015年2月より正式に阿見工場へ異動となりました。現在は生産管理業務にて工場全体の業務の効率化について取り組んでいます。主な担当は資材の管理やプロセスチーズのライン管理。現在はプロセスチーズ、マーガリン類製品を含めてすべてのラインが稼動していますが、一部のラインの増設工事を行っていることもあり、試作や生産に向けた調整で忙しい毎日です。とはいえ、工場設立に関わったあの当時の激務に比べれば、ようやく人並みの生活が送れるようになったというところ。まだ部下こそいませんが同僚や後輩も増え、忙しくも楽しい毎日です。
阿見工場をより良い工場にしていくためには、安心でより良い製品をお客様にお届けすることが第一です。それには、「現場担当者の目線」と「お客様の目線」の両目線で物事を見ていくことが大切。現場担当者が働きづらい環境ではおいしさの追求は困難でしょう。常に客観的な目線で対応することが、結果的にお客様に安心して手にとっていただける製品づくりにつながるのだと思います。
今後は今までにやったことのない仕事に携わってみたいです。例えば、チーズの設計や乳食品の企画・開発に関われる機会があれば、是非チャレンジしてみたい。どんな仕事であれ、阿見工場で得た経験を生かすことができる仕事であればベストですね。