食の歳時記
冬<3月> 春ウド(独活)

○○さんは、この一年間でウドを食べた記憶がありますか?
普段の食卓にはなかなか登場しない食材ですね。

独特の香気とほろ苦さ、しゃきしゃきした歯ざわりで、てんぷら、和え物、酢の物、キンピラなどに利用されます。

一般にスーパーに出回っているのは【軟化ウド】と呼ばれ、白色で70〜80cmの栽培ものです。
春ウドとして、3月頃から出荷が始まります。

自然界では晩春から初夏にかけて芽吹く山菜です。
日本特有の植物で英名も【Udo】です。

天然のものは市場に出回るのは少ないのですが【山ウド】と呼ばれ、若芽をてんぷらなどでいただきます。

天然の【山ウド】は、夏には3mもの背丈に成長します。
こうなると食べることも材木にもならずまったく役に立たないことから「ウドの大木」ということわざが生まれました。
柄ばかり大きくて役に立たないもののたとえです。

さて、【軟化ウド】は、小松菜、練馬大根、千住ねぎなどと並んで、東京の特産物です。

地中深く3mほどの竪穴を掘り、横に何本もの横穴を掘り、露地の畑から移植した根株を植えて育てます。これを室(むろ)といいます。日に当てないで白く育てます。

室は、暖房なしでも16〜18度と暖かく、湿度も程よく保たれます。
80cmほどに成長したところで出荷されます。

東京の北多摩地区(立川、三鷹など)では、粘土質の関東ローム層が他の場所より厚く、室を作るのに適していたため、東京でも一番の出荷量を誇っています。

調理方法は、皮を厚くむいて酢水につけてあく抜きをします。
むいた皮はキンピラに使えます。

春ももう少しです。春のにおいを先取りしたウドの一品を、今夜のおかずに加えてみたらいかがでしょうか。
(Vol.65)
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