食の歳時記
春<4月> あんぱん

illust/Tamiさん

桜前線北上中です。
春霞の空の下、満開の桜並木を散策すると、こころもウキウキしてきます。
進学、入社、転勤、など新しい旅立ちの季節でもありますね。
また、食欲もムクっと頭をもたげる季節です。ご注意を(~_~;)。

ところで、4月4日は、「あんぱんの日」だってご存知でしたか?

「あんぱん」は、明治初期、銀座煉瓦街のパンや「文英堂(後の木村屋)」の発明といわれています。
西洋のパンと、日本古来の餡を、コラボレートさせ、また、イーストではなく、米と麹で生地を醗酵させる「酒種」という独特の製法を編み出しました。
まさに和洋折衷の逸品でした。

この「あんぱん」は、東京中の評判となり、店は毎日大賑わいだったということです。

さて、そんな折、明治天皇が、向島にある水戸藩下屋敷へお花見に行幸されることになり、侍従の山岡鉄舟(やまおかてっしゅう)の薦めで、巷で評判の「あんぱん」を献上することになります。

何日も前から試行錯誤を繰り返し、時あたかも、「桜満開」の季節だったこともあり、木村屋創業者の木村安兵衛とその息子栄三郎は「あんぱん」のてっぺんに塩漬けの桜の花を埋め込むアイデアを、思いつきました。

吉野から取り寄せた八重桜の塩漬けは、甘い餡にピッタリとあい、風味豊かな「桜あんぱん」が誕生しました。
天皇もたいへん喜ばれて、『引き続き納めるように』とのお言葉をいただいたということです。

それが、明治8年4月4日であったことから、この日が「あんぱんの日」となりました。
桜の下のベンチで、「桜あんぱん」と「牛乳」なんていうのも、すてきなお花見かもしれませんね・・・。
「花よりあんぱん」(笑)
(MCC通信 Vol.30)
illust/Ricagonさん
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