食の歳時記
春<5月> 目に青葉、山ほととぎす初鰹

illust/Tamiさん

江戸時代初期の俳人、山口素堂の名句です。
桜が散ったと思ったら、もう青々とした若葉の季節。爽やかできらきらした陽射しを感じさせる句ですね。

この時期、江戸っ子たちを熱くさせたのは、江戸沖の太平洋をかすめて北上する「のぼりカツオ」。
この初物を手に入れるのに、一匹2両もの大金を払ったお大尽がいたそうです。今のお金で言えばおよそ10万円!!
「女房を質に入れても初鰹」なんて狂歌もあって熊さん八つぁんの庶民も初鰹を楽しみにしていた様子が伺えます。

「初物を食べると75日長生きする」と信じられていて、とにかく人より早く初物を食べたことが自慢だったようです。
初物食いに意地をみせる江戸っ子達の姿が目に浮かぶようです。

さて、カツオは、初夏に太平洋を北上する「のぼりカツオ」が、江戸っ子が口にする最初のカツオになります。
その後、9月頃に、東北沖で産卵のため丸々と太った脂の乗ったカツオが南下してきます。これが「くだりカツオ」。本当はこちらのほうがおいしいそうです。

「のぼりカツオ」は、さっぱりとした口あたりで身がしまっています。
余談ですが鰹節は、「勝男武士」と読んで、武家の間で戦勝祈願にもちいられたとか。

今月の「栗原はるみミルクレシピ」の一品は「カツオのお刺身サラダ」です。
今夜は、江戸っ子気分でカツオサラダにチャレンジしてみませんか?
(MCC通信 Vol.7)
illust/ナルさん
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