今月の
エッセイ

7月・8

2020

料理は限りなく楽しい
小さな道具を見つけるとうれしくて
使いこなして楽しんでいます

直径16㎝ほどのフライパンは、数本のウインナーソーセージを焼くとか、パンケーキや目玉焼きを作るのに便利です。小ぶりなガラスボウルと泡立て器はドレッシングを混ぜるのにぴったり。ミニカップは調理中の味見や、コーヒーをひと口飲むのに重宝しています。小型のチーズおろしやトングなどは、旅先に持って行くことも多い愛用品です。こうしてみると私のまわりには小さなサイズの調理道具がけっこうあります。
見つけるとついかわいいと思って欲しくなってしまうのですが、やはり道具は飾って楽しむだけでなく、使いこなさなければつまりません。実際に使うから愛着がわき、大事に思えてきます。仕様は普通サイズと同じでも、小さいサイズに合わせて作業は自然と細やかになります。ひとり分のごはんも、こういう道具で作るとふだんより丁寧になっていることに気づきます。私が「おやつを作ろう」と言ってままごとのように道具を並べ始めると、居合わせた小さな孫が目を輝かせて一緒に作りたがるのも見ていて楽しいです。