今月の
エッセイ

12

2018

料理は限りなく楽しい
木々の間に見える赤い実が
冬の庭を明るくしてくれます

この季節は散歩の途中、街路樹や庭木によく赤い実を見かけます。バラやニシキギ、ハナミズキなどでしょうか。わが家では西洋ひいらぎの実が、寒さとともに赤く色づいてきました。その横ではピラカンサもたわわに赤い実をつけ、冬の庭を明るくしてくれます。20数年前にこの家に引っ越してきたとき、庭に西洋ひいらぎはすでにありましたが、ピラカンサの木は夫が選んで植えたものです。ゆっくり生長する西洋ひいらぎに比べてピラカンサはぐんぐん枝を伸ばしてすっかり大きな木になりました。春に咲く白い花と冬の赤い実で一年に二度楽しめます。この季節、野鳥もどこかで見ているらしく、この実をついばみに毎年、集まってきます。なくなってしまわないうちに私もせっせとクリスマスリースを作ったり、ちょっとした手土産やプレゼントのラッピングに添えたり、箸置きがわりに使ったり。庭にかわいい実をつける木々があると思うと冬の暮らしがまた楽しくなります。