雪印メグミルク
牛と草
牛は体重が600kgを超える大型の動物です。
でも、食べているものといえば、「草」。
草を食べてどうやってあの身体を維持しているのでしょうか?
草は消化しにくいセルロース(繊維質)を中心とした炭水化物でできています。
人間はセルロースの5%ほどしか消化することができません。したがってエネルギーにはならないのです。しかし、牛はなんと80%も消化することができるのです。
このセルロースを分解しているのが胃に生息している大量の微生物たちです。
この微生物が繊維質を発酵・分解し、エネルギーに変換しているのです。
牛やヤギ、羊など反芻動物は四つの胃を持っています。第一の胃は、微生物の働きで、食べたものを発酵させます。今一度口に戻して、咀嚼(そしゃく)して、第二、第三、第四の胃に送って順次、消化し続けます。牛がいつも口をくちゃくちゃさせているのはこのためです。
そして、働きの終わった微生物自体が牛の重要なタンパク源にもなっているのです。
人間が食糧として食べられない草をせっせと食べて、ミルクや肉を供給してくれる牛はとても貴重な家畜なのですね。
「ミルクの雑学」トップに戻る