雪印乳業食中毒事件

平成12年6月に雪印乳業(株)大阪工場製造の低脂肪乳などにより食中毒事件が発生した。6月27日大阪市保健所に最初の食中毒患者の届け出があった。

調査の結果、雪印乳業(株)大樹工場(北海道大樹町)で製造された脱脂粉乳が停電事故で汚染され、それを再溶解して製造した脱脂粉乳を大阪工場で原料として使用していたことがわかった。
その脱脂粉乳に黄色ブドウ球菌が産生する毒素(エンテロトキシン)が含まれていたことが原因だった。

雪印乳業(株)は事件直後の対応に手間取り、商品の回収やお客様・消費者への告知に時間を要したため、被害は13,420人に及んだ。

この事件によって、社会に牛乳、乳製品をはじめとする加工食品の製造に、不信と不安を抱かせるだけでなく、乳等省令についての乳業界の解釈と社会の理解との乖離が明らかになるなど、社会に対して大きな影響を与えた。

はからずも昭和30年に発生した「雪印八雲工場食中毒事件」を風化させてしまい、その教訓を活かすことが出来なかったことが、この食中毒事件の発生につながったといえる。

食の責任を強く認識し、果たして行くことを誓う日の活動 ~雪印の事件を風化させない~ はこちらから

厚生労働省 原因究明合同専門家会議による「雪印食中毒事件の原因究明調査結果について」(最終報告概要) はこちらから