ウォッシュタイプ

「ウォッシュタイプ」とは、外皮を塩水や酒で洗いながら熟成させたチーズのこと。チーズの表面についている菌で熟成させるもので、これらの菌は分解力が強く、匂いが強烈なため、熟成中は数日ごとに表面を塩水やワイン、ビール、ブランデーなどその土地の酒で洗います。中は非常にマイルドなチーズですが、匂いが強いものが多いため、通向きのチーズと言えるでしょう。なお、製造後(輸入年月日から)4~8週間ぐらいが食べ頃です。夏は若めのもの、秋・冬は完熟したものがおいしいと言われています。

「ウォッシュタイプ」の一般的なつくり方

温めたミルクにレンネット(凝乳酵素)を加えて、カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を除去するとカードができます。
そのカードを型詰めし、反転を繰り返し、形を造ります。翌日に型を外し、表面に加塩します。その後、チーズの表面の状態を見ながら塩水で洗ったり、拭き取ったりして約3週間熟成させます。

こんな食べ方がおすすめ!

熟成するにつれて、強い風味になるのがウォッシュタイプの特長。表皮は風味が強いのですが、中身はまろやかで風味豊かな味わいが楽しめますので、例えばぶどうやキウイなどと一緒に、また野菜だったらアンディーブやセロリなどにつけて食べるとおいしく食べられます。
匂いがきついようでしたら、外皮はむいて中のまろやかなチーズだけをお楽しみください。

出典について

参考文献

『チーズの教本 2018』

発行:株式会社小学館クリエイティブ
著者:NPO法人チーズプロフェッショナル協会

『CHEESE』

発行:西東社
著者:チーズ&ワインアカデミー東京

『チーズの話』

発行:雪印メグミルク株式会社

『もう迷わないチーズの本』

発行:旺文社ムック
編集制作:レブン
監修:チーズ&ワインアカデミー東京 中川講師